「覚醒」

11/15
前へ
/365ページ
次へ
午後3時30分 公民館から徒歩10分のとこにある垣根病院 「先生!急患が次々と!」 看護師があわてふためく。 「くそっ、キリがねぇぞ。しかも、殺人だと!?」 医師の一人、諏訪山巧。 一流の医大を卒業し医師免許を1発で取得。大学病院を経て今に至る。 「篠本さん!しっかりしてください!ね?」 「先生…助け…て」 篠本と言われた老女は息絶える。 「くそっ…処置すら間に合わない状況とは…」 2枚目の顔も今は疲弊しきっていた。 そんな中。 「ウガァァァァ!!」 突如、死んだはずの患者が生き返ったのだ。 「キャァァァァァア!」 たまたま近くにいる看護師に噛みついた。 「おい!何してる…何して…」 一流の医者であっても、突然の出来事に戸惑うばかりであった。 「おい!諏訪山!!入院患者に…入院患者を次々と死んだはずの患者が…襲い始めた…」 上司であり医者の軽沢が慌てて伝える。 「なんてことだ…こうなったら…」 そう言うと諏訪山はロッカー室へ向かって走った。 「お、おい!諏訪山!!」 軽沢が叫ぶが、諏訪山はロッカー室へ入ってしまった。 が、背後でさっき息絶えた篠本が起き上がり軽沢の首を噛みきった。
/365ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加