107人が本棚に入れています
本棚に追加
「…無理もないですよね。あんなことされたら」
華江が共感する。
「あの人たちがいたら確かに心強いんでしょう…けど、人の本性ってのは分からない…分からないから怖いの」
震える美歌。
「…だったら、こうしないか?もし、私たちの男性の中で乱暴を働くような輩がいたら…私がそいつをしばく。そして、私が鷺沼さん、あなたのボディガードをする。信じてもらわなくたっていい。けど、すまないけど放ってはおけない…」
黎子が呟く。
「どうして…?」
「鷺沼さんは知らないか…この町にはゾンビ以外にも怪物がいるんだ」
「そうよ!!車を楽々と投げ飛ばしたり、ミミズのような怪物がいたり…」
春菜が呟く。
「確かにここならゾンビからは身は守れても怪物達が来たんじゃ…」
華江が呟く。
「…ホントなの?」
「あぁ、ホントだ。私たちが嘘をついても何も得はない。とりあえず、私たちの後ろに隠れててもいい。彼らを…ここに連れてきてもいいかな?」
黎子が笑顔で尋ねる。
「……分かった。けど、私とはまだ何も話さないでって…伝えて…」
「分かりました…じゃ、呼んできますね!」
華江は2階へ駆け出した。
最初のコメントを投稿しよう!