「悲運」

11/25
前へ
/365ページ
次へ
しかし、4人は奮闘を重ねるもゾンビの数が増えている。 「こいつらどこから…」 迫りくるゾンビに秀悟は焦っていた。 「さぁな…地獄の底からかな」 余裕をかます弥彦。しかし、顔には焦りの色が浮かんでいた。 「なによ…こいつら…」 春菜は槍を振り回していく。だが、少し怯むだけでゾンビはぞろぞろ押し寄せてくる。 「くそっ!火炎放射機が切れた…」 ノズルを押すがプシューとむなしい音だけが響いた。 それでもゾンビは容赦なく襲いかかる。 「まだやれるか?」 秀悟に尋ねる弥彦。 「もちろん…少し疲れたけどね」 秀悟の顔には疲れの色が見える。 「やろうか…」 春菜も槍を構えた、そのとき。 「キキーッ!」 ゾンビを跳ね飛ばし、ゾンビの群れから一台のワゴン車が現れる。 「え?」 突然のことに呆然とする秀悟。 そして、運転席から一人の男が出てくる。 「お前ら!これに乗れ!」 一人の壮年の男がショットガンを持って叫んでいる。 「あなたは?」 智也が尋ねる。 「後で説明する。死にたくないのら乗れ」 「分かった!」 秀悟らは男の運転する車に乗り込む。
/365ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加