「悲運」

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「そうじゃが…知り合いかの?」 熊野が尋ねる。 「私達のクラスメイトよ…不良グループのリーダーなんだけど何を考えてるか分からなくて…」 春菜が答える。 「確かにの…たまたまゾンビに囲まれてるところを助けて、ここでショットガンを持っていったが…まさか、違法改造のショートバレルに改造しやがった。ただ者ではないと思ったが…」 「違いないっすよ!熊野さん!」 弥彦が笑い飛ばす。 「おぉ!話が長くなってしまったな…すまんすまん。とりあえず、こっちに来てくれ」 そう言うと熊野がカウンターの方へ案内する。 「どうしたんです?」 智也が尋ねる。 熊野は床の窪みに手をかける。 「刀や槍じゃさっきみたく大群がきたら辛いじゃろ?だから、銃を分けてやろうかなと…どうせ、この町は終わりじゃ。放置されるよりも生き残ってる人にわしは譲ることに…したんじゃ!!」 床を思いっきり上げると、地下へと続く階段が現れた。
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