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「ただいまー」
4人はリビングへ入る。テーブルには蝋燭やスタンドライトが置いており、淡い光を出している。そして、ソファには華江と美歌が座っており、秀悟らに顔を向ける。
「みなさん、おかえりなさい。遅いからゾンビにやられたのかと...」
安心しきった顔をする華江。
「そういえば、その女性は大丈夫なのか?」
改めて華江に尋ねる智也。
「はい...とりあえずは落ち着いて...」
華江が説明するより前に女性はゆっくりと口を開いた。
「...えぇ、なんとか。こうやって安心できてるのもみなさんのおかげなのですから。その...さっきは話しかけるななんて言ってすみませんでした!」
頭を下げる美歌。
「いやいや、いいっていいって。なぁ秀悟?」
弥彦が秀悟に呟く。
「もちろん。俺は赤城秀悟。よろしくお願いな」
美歌に手を差し伸べる。
「ありがとう...鷺沼美歌です。改めてお世話になります」
にこやかな笑顔をしながら美歌は握手に応じた。
その時、玄関のベルが鳴る。
「誰だろう?」
弥彦が玄関へ行こうとする。
だが、キッチンにいた黎子が叫ぶ。
「待て!あの白衣の男かもしれない...」
ソファに立てかけている日本刀を携える。
「窓からじゃ暗くて様子は見えないか...」
智也が呟く。
「じゃあ俺も出るよ」
秀悟も玄関へ向かう。
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