「狩人」

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夕食も終わり、リビングでは会議が開かれていた。 机には入手した銃が並べられていた。 「す、すごい…」 華江が呆気にとられる。 「在庫も少なかったから、これしか手に入らなかった…けど、集まった方なのかな」 智也が呟く。 「わぁ…」 まるで珍しい生物を見るかのように美歌が銃をマジマジと見つめる。 「とりあえず、どれにするか女性から選んでくれ」 秀悟が呟く。 「私は遠慮しとくよ。獅子丸と腮-アギト-、あと父さんの形見のこれがある」 腰にかけてある日本刀を指差す。 「じゃ、私は…これで…」 小さめの銃を手にする。 「グロック17。アメリカ警察の御用達か。軽いし向いてるかもな」 光輝が解説する。 「けど、使い方が分からないな…」 銃をもったが使い方を知ってるのは秀悟くらいだった。 「安心しろ。俺がレクチャーしてやる」 光輝が呟く。 「司馬、お前…」 弥彦が司馬の方を向く。 「足手まといは増やしたくない。それだけだ…」 「やっぱ、いけすかねぇ…」 チッと舌打ちをする弥彦だが、先程の怒りは顔には出ていなかった。 
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