「狩人」

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同時刻 2階 ベランダ 空には星が輝き、心地いい風が吹いている。 「やっぱ、ここだよな...」 秀悟が一人日課のように夜風を浴びている。 すると、背後から誰かがやってくる。 「やっぱここにいた」 「春菜か...」 「こうして二人で夜風でも浴びて星でも眺めていられたら最高なんだけどね...町も、人も、何もかも変ってしまった」 ベランダから町を見る。ところどころにゾンビが立っており、車があちこちで火柱をたてている。 「ひどい有様だよなホントに...さて、そろそろ中に戻ろう。今は少しでも休んでおきたいからな」 秀悟が家に入ろうとする。 「...」 それを見つめる春菜。すると、その手を秀悟が握る。 「え...」 「おいてかないよ。分かってるよ。さ、戻ろう」 にこりとほほ笑む秀悟。 「...も、もう」 秀悟に手を引かれ2人は家内へ戻った。 だが、そんな輝く星の下に1台のジープが走っていたのを秀悟と春菜は知らなかった。 「フフフ...宴の時間はもうすぐだ...」 うすら笑いを浮かべるタケミカツチ。その左手には黒光りする義手が獲物を求めるかのように装着していた。
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