「狩人」

17/29
前へ
/365ページ
次へ
午後11時  2階如月の間 各自が部屋に戻り戦いにそなえていた。 「なぁ、秀悟。よかったのか?司馬の奴をここに置いておいて」 弥彦が尋ねる。 「彼だって人間なんだ。超人じゃない。それに白衣の男。あいつのしてることを外に知らせなければならない」 「...そうだな。せっか熊野のじいさんから貰った銃があるし」 弥彦は壁に立てかけているマスケット銃に視線をやる。 「熊野さん大丈夫だろうか...」 秀悟は安否を心配した。しかし、彼はすでにこの世にいない。 白衣の男ことタケミカツチに殺害されたのだから。 同時刻 リビング 「....zzz」 あわれもない姿でソファで横になる美歌。 「やれやれ...」 光輝が毛布をもってきてかける。 「...zzz」 相変わらずすやすやと寝息をたてて休む美歌。 「...」 光輝は何事もなかったかのように椅子に座り先ほどの書物を読み始めた。 「むにゃみにや...私も好き...」 寝言を呟く美歌であった。
/365ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加