「白壁」

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午前0時35分 「はぁ…はぁ…」 玄関前の駐車場でゾンビを相手にしていた、秀悟、春菜、弥彦。そして光輝。 ゾンビはあらかた始末し、4人は地面にしゃがみ休んでいた。 「なんか、こいつらを殺すこともためらいなくなってきたな…」 弥彦は汗をぬぐう。 「そりゃ、こんな状況下になってしまえば無理もないさ」 秀悟は日本刀に付いた血をハンカチでぬぐい去る。 「…邪魔するなら殺すのみだ。ためらうことはない」 光輝が呟く。 「…確かにそうね。生き残るためなら仕方ないわ。それにしても困った…」 春菜が槍の先を見る。 刃先が欠けてしまっていたのだ。 「春菜…それは…俺の日本刀を」 秀悟が日本刀を渡す。 「…いいの?」 春菜が受け取る。 「俺にはこいつがある」 2挺の拳銃を出し、見せつける。 「…ありがとう」 日本刀を腰に装備する。 「…俺は先に行くぞ」 体力が回復したのか、光輝が立ち上がり病院の玄関へ入る。 「…俺らも行こう」 3人は光輝の後を追うように病院へ入っていった。
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