「白壁」

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「これって44マグナム…並の男が使えるような代物ではないと思うが…」 巧は、その重厚感を前に思わず呟く。 「大丈夫だ。なんとか、撃てるが、たぶん連続では厳しいだろうな」 ハハハと笑いながら呟く智也。 44マグナムを工具ポーチにしまう。 「それと、そこの…」 弥彦に話しかける巧。 「弥彦でいいっすよ。先生」 ニヤリとする弥彦。 「じゃあ、弥彦君。その背中に背負ってるのはライフルか何かだろうか?」 弥彦の背中に背負っているマスケット銃を指さす。 「そうっすよ。見た目がカッコイイんで…威力もあるんすよ」 自慢気に見せる弥彦。 「そうか…さすがは熊野さんだ。ま、とりあえず夜も遅い。もう休んで明日に備えよう。ベッドは隣の部屋のを使ってもいいし、床で雑魚寝しても構わない。もう、ここは病院なんかじゃないしね…僕は、調べたいことがあるから2階の端の研究室にいるから、何かあれば来てくれ」 ニコリと笑い、部屋をあとにする。
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