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「つまり、乗り込むってわけだ...」
弥彦が呟く。
「そういうことになる。ここに留まっていてもいずれは物資も尽きる。今ある物資なら、まだ敵のアジトに乗り込めるだろう。いずれ力尽きるのならやれるだけやった方がマシだろ?」
三和が呟く。
「...私はまだ死にたくない!!結婚だってまだしてないし、人生これからだってんだから...このまま死ぬくらいなら...私は行く!」
美歌が呟く。
「俺も賛成だ。妻と息子を放っておいて死ねないからな」
机に座っていた智也が腰をあげる。
「わ、私も....行きます...」
ゆっくりと手をあげる華江。
「もちろん行く。全てに決着を付けよう」
華江が呟く。
「へ、やってやる!!秀悟も行くよな!?」
弥彦が秀悟の肩に手をかける。
「もちろんだ。」
秀悟は呟く。この戦いに決着をつける。
タケミカツチ。奴を放っておけば大変なことになる。
それを止めなければ日本全国が、垣根と同じようになる。
その反面で不安もあった。左腕が機関銃となるような化け物にどうやって対抗できるのか。そして、春菜を守れるのか...
そう考えていると秀悟の手を誰かが握る。
「春菜...」
秀悟の手を握っていたのは春菜だった。
「大丈夫。みんなで行けば平気よ...ね?」
にこりと微笑む春菜。
その顔を見て秀悟は首を縦に振った。
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