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「もちろん、僕も同行しよう。応急処置と援護射撃くらいはできると思う」
巧が呟く。
「だが、こいつはどうするよ?」
弥彦がソファで横になっている光輝を指差す。
「司馬君なら答えは分かるだろう」
ふっ、と笑いながら黎子が呟く。
「そういえば...先生、司馬の奴は大丈夫なんすか?」
秀悟が巧に呟く。
「ただの疲れさ。相当無茶したから少し回復が時間かかるけど、問題ないよ」
「そうですか...」
安堵する秀悟。
光輝の戦力は大きい。彼を失うことだけはさせたくない。
それが秀悟の本心だった。
「で、いつ出発するんだ?」
黎子が三和に尋ねる。
「俺はいつでも行ける...赤城、お前が決めろ。お前がリーダーなんだろ?」
三和がタバコをくわえるとニヤリとする。
「俺がリーダー...」
リーダーらしいことをした覚えはないが、どうやら周囲からはそう思われているらしい。
「秀悟はリーダーじゃない!みんなを励ましてさ、決断して...変じゃないよ、全然」
春菜が呟く。
「そ、そうですよ...だから決めちゃってください」
華江が呟く。
「...分かった...だったら、翌日の昼頃に乗り込もう。非常用無線を確保する者、タケミカツチを追う者、怪物に対して遊撃をする者、そして後方支援。4つのグループに分けよう」
秀悟が決心したように呟く。
その目は迷いがない色をしていた。
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