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光輝は病室でカップ麺を食べていた。
「...」
元から人と群れるのは性に合わない彼らしく静かな場所で食べていた。
取り巻きはいた。だが、友はいなかった。当然、秀悟達のことはタケミカツチの仇討ちに利用するだけだった。
だが、ゾンビに病院が襲撃されたとき、身を挺して戦うほど彼の心境は変わっていたのだ。いや絆が芽生えたのだろう。
「...ゴクゴク」
何も言わずスープを一気飲みし、そして、カップを握りつぶす。
そして、ショットガンを構え、撃つそぶりをする。
「お礼をしてやるタケミカツチ」
以前よりは口が多くなった。自分でもそう思いつつ、手元にある精神医学の本を手に取る。
「新しいジャンルが増えるな」
そう確信しつつ光輝はページをめくるのだった。
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