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「キャ!!」
振り回される華江。
突然の出来事に薙刀を離すことができずにいた。
「華江!手を離せ!」
黎子は青龍刀から手を離していたが、華江は熊の攻撃に振り回されているだけだった。
「ど、どうしよう...」
完全にパニックになっている華江。
「くそ...銃で狙おうにも華江にでも被弾したら...」
弥彦は困惑していた。
そんな時、智也が呟く。
「俺に考えがある」
そう言うと、工具入れから何かを取り出す。
「ワイヤー?」
美歌が不思議そうに呟く。
「弥彦、そこの大木に巻きつけてくれるか?」
智也が弥彦に呟く。
「よく分からないけど、分かった」
そう言うと、大木にグルグルと巻きつけていく。
そして、同じ要領で反対側の大木にも智也がワイヤーを巻いた。
「これでよし...あとは...」
智也はワイヤーとは逆の方向、熊ゾンビの背中側へ歩く。
そして、リボルバーを上に構え...
「バーン!!バーン!!」
2発の弾丸を空に放つ。
すると、熊ゾンビは驚いたのか、足元がおぼつかなくなる。そして、ワイヤーに足を取られ転倒した。
「いたっ!」
熊ゾンビの転倒の弾みで華江は地面に放り落ちた。
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