「作戦」

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「華江!」 弥彦が近づく。 「こ、これくらい平気です...それよりも...」 熊ゾンビは足にワイヤーが絡まって転んでいる状況であった。 「...よし」 そう言うと、マスケット銃に弾を込め... 「ズドーン」 弾丸は真っ直ぐに飛んでいき、そして熊ゾンビの顔面に直撃する。 すると、熊ゾンビは力をなくしたかのように地面に倒れる。 「...やったのかしら」 美歌が呟く。 「いや、油断は禁物だ...」 黎子が青龍刀を構え近づく。 すると... 「グゥァァァァァァァ!!」 熊ゾンビが再び暴れ始める。そして、黎子に向けて突進してくる。 「やはり!」 青龍刀を構え反撃の態勢を取る。 だが、木の上から一つの影が熊ゾンビ目がけて落ちてくる。 「ぬん!!」 熊ゾンビの上に三和が乗っていた。 「三和さん!?」 驚く秀悟。 「これで...終わりだ」 三和が両手に持っているサバイバルナイフを振り上げ、両目の部分を突き刺す。 「グォォォォォ...」 熊ゾンビは断末魔をあげ、ホントに力尽きたようであった。 「いつの間に木の上にいたんだ?」 智也が呆気にとられる。 「あんな大きい熊を一撃で...」 美歌が呟く。 周囲が関心している中、光輝だけは三和のその戦闘力に疑問を感じていた。 「...(奴、ただの自衛隊員ではないな...しかし、何者だ)」 「済んだ、行くとしよう」 三和はサバイバルナイフをしまうと何事もなかったかのように振る舞った。
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