「潜入」

2/10
前へ
/365ページ
次へ
一同は洞窟を抜けた先の研究所前入口に来ていた。とはいえ、フェンスが張られ、所々に監視カメラがあり、奥には研究所の入口と思われる炭鉱がぽっかりと口を空けていた。 「あそこが入口だ。罠はないとは思うが用心して行こう」 三和を先頭に進む。 「カギがかかってるな…」 フェンスの正門はカギがかかっていた。 「俺の出番だな」 そう言う智也。適当な工具を取り出し。 ガチャガチャと作業をし始める。 「ホントはこういうのダメだけどよ、今は仕方…ないよなっと!」 わずか1分ほとでカギが真っ二つになった。 「どうやってやったんすか?」 弥彦が尋ねるが。 「企業秘密ってやつかな」 ニコリと返す智也。 「鍵は開けれたけど、あそこにある監視カメラとか大丈夫なんでしょうか…」 華江が心配そうに監視カメラを見つめる。 「大丈夫だ。俺がこいつを散布しておいた。しばらく時間は稼げる」 三和は手に持っているチャフグレネードを見せる。 「…(妙だ、敵陣の割にガードが薄い。タケミカツチの奴は一体何を考えてこんなことをしているんだ)」 疑問に思いつつも秀悟は三和に続き内部へ潜入して行った。
/365ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加