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研究施設 通路
「うわ...まるで迷路みたいだな」
智也が周囲を見渡す。通路とはいえ、まるで蜂の巣のように六角形になっており、扉が3つに分かれていた。
「侵入者を惑わすトラップだな。油断するな」
三和や皆が警戒していると左側の扉のガラスが割れ、黎子の家で見たサルゾンビことカクエンが2体が不意打ちをしてきた。
「こいつ!!」
秀悟が刀を構えるより早く2発の銃弾が響く。
「…茶番だ。先に行くぞ」
秀悟が向いた先にはハンドガンを構えている三和がいた。
そして、カクエンは2体とも脳天に穴が空いて絶命していた。
「なんてクイックショットだ…」
驚く弥彦。
「私の攻撃より早い…」
黎子もその早技に唖然としていた。
「どうした?急ぐぞ、もたついてると茶番が入るからな」
「あ、はい…」
秀悟は戸惑いつつも三和についていく。
「…(タケミカツチめ、こんな罠で俺を拒もうたって無理だ)」
三和はそう思うと、口元をにやりとさせた。
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