「惨劇」

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「お、おい!秀悟、に、逃げようぜ?」 弥彦が慌てる。 「分かってるけど、俺らのとこの窓が壊れてる!井田先生、それに、春菜が…」 力一杯開けようとするが開かない上に、隣の座席には気絶している春菜がいた。 「ショックで気絶かよ…やれやれ」 弥彦が他の席へ移ろうとすると… 「おい…!」 後ろから野太い声がする。 「…司馬」 弥彦が唖然としていると、光輝が立ち上がり、ゾンビの方へ向かっていく。 「おい!あぶねぇぞ!」 秀悟が警告するが立ち止まらず入り口へ向かう。 「ガウ!?」 沖田だったゾンビは光輝に気がつき襲いかかるが。 「むんっ!!」 頭を掴む。 「ガウ!ガァァァ!」 「こいつ…何て力だ…だが!!」 力一杯頭を握り… 「おらぁぁぁぁ!」 運転手の死体を食らっている砂川先生だったゾンビに向けて投げ飛ばす。 「ガヴァァぁ!!」 二匹は反動でフロントガラスを突き破り地面に叩きつけられた。 「…うるさい。読書の邪魔だ」 手をハンカチで拭いていると、背後で外川の死体と運転手の死体が起き上がる。 「司馬!!後ろだ!」 秀悟が思わず叫ぶ。
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