「混沌」

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午後7時10分 垣根高校校内 「おい!入ったのはいいが、どうするよ?」 走りながら弥彦が尋ねる。 「とりあえず保健室に運ぼう」 「了解…って、マジか…」 ゾンビが2体が廊下を塞いでいた。 「…ん?右の方は2年の岡島か。あんな姿に」 秀悟は嘆く。 「知り合いなのか?」 「陸上部の後輩だ」 「そりゃお気の毒に…」 とか言いつつも弥彦は手にある木刀を強く握る。 「…頼む」 秀悟は悔しそうに呟く。 「わかった…」 弥彦はゆっくりと背後に近づき… 「グチャ…」 片方のゾンビの頭を潰した音に気がつき、もう1体が弥彦に向かってくる。 「ごめんな…」 「グチャ…」 ゾンビの頭を潰す。 「秀悟…行こう。俺たちは生き延びなきゃならない」 「そうだな」 二人は死体の横を通り、保健室へ向かった。 
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