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「開いたぞ。入ろう」
黎子が先に入る。
「あ、あぁ…」
何がなんだかさっぱり分からない秀悟。
そして、ドアを開けると…
「華江!よく無事だったな!」
黎子が小柄の女性と抱き合っていた。
「怖かったんですよぉ!嵐川先輩ぃ…グスッ」
子どもみたく泣きじゃくる。
「大丈夫だ。私がいるし、仲間もいる」
抱き締めながら秀悟の方を向くと、その女性も秀悟の方を向く。
「あ、あなたは?」
その顔は年齢の割りには少し幼く眼鏡をかけているがどこか知的な印象を与えていた。
「俺は赤城秀悟だ。3年生。君は?」
名乗ると女性に名前を尋ねる。
「私は…その…生徒会書記の…し、諸葛華江…です」
少しモジモジした感じで華江は名乗った。
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