「混沌」

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「見たって、何を?」 秀悟が不思議そうに尋ねる? 「その…スマホを回収して自衛隊員と合流しようとしたの。けど、彼はいなかったの。その代わり、血の痕が点々と続いててね…怖かったけど追いかけてみたの。そしたら…実験室近くの排気口に辿り着いた…そこで、血の痕が止まっていたの…」 「ゾンビが排気口から!?」 秀悟が驚く。 「いや、奴らは力はあるが排気口に侵入するほど頭はよくないはず。と、なるとゾンビとは別の何かがいる…」 黙りこむ黎子。 「でね、排気口の前にこんなものが…」 机の中からあるものを取り出す華江。 「これなんだけど…私、使い方なんて分からないから」 華江が取り出したのは小型の拳銃だった。
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