「混沌」

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「そういえば、諸葛さん」 秀悟が華江に話しかける。 「あ、あの、華江で…いいですよ。年下なんですし」 「では…華江。さっき、化学室の前を通ったと言っていたな。もしかしたら、化学室にも使える薬品とかがあるかもしれない」 秀悟が道中の化学室に寄ることを提案する。 「なるほど…確かに化学室なら使えるものは多そうだ。よし、寄ってみよう」 黎子が呟き、3人は早足で化学室の前へ辿り着く。 「これが例のダグト…確かに血が続いているな」 ダグトの入口は壊れ、血が続いていた。 「気味悪いな…」 黎子が呟く。 「あ、あの急がないとやつらが…」 華江が急かす。 「おっと、すまない。行こうか」 秀悟はドアを開き、そして、内側から鍵を閉めた。 「さて、早いとこ探そう」 秀悟のかけ声で室内を物色する。
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