「混沌」

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「ちっ、奴等かよ…」 秀悟がナイフを構えると。 「ナイフじゃ奴等に噛まれる…何か代わりのものは…」 「あ、あの。赤城先輩。これ、使えますか?」 華江がカバンから先程の拳銃を取り出す。 「だってそれはお前が見つけたやつだし…」 「だって、使えないから…」 そう言うと秀悟に手渡す。 「分かった。けど、これはいざって時のために…」 銃をポケットにしまう。 「なら、これを使って!」 塩酸の瓶を渡す。 「濃硫酸と上手く配合して濃度を上げたの。ただ、それで濃硫酸は使いきっちゃったから…威力は人間の皮膚なら軽く溶かせるくらいだから奴等になら…」 イロイロと考えている華江。 「大体は想像がつくよ。ありがとう、華江は後ろに下がってくれ。黎子、少しダルいけどやるしかない」 「分かってる」 木刀を構えると、ゾンビが乱入してくる。
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