107人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちっ、俺らは何も武器がないや…」
焦る弥彦。
「ちょっと!どうすんのさ!」
春菜も焦る。
「…うむむ」
周囲を見渡す弥彦。
「よし!窓から脱出して秀悟らと合流しよう!」
「正気なの!?だって、グラウンドや体育館方面はゾンビだらけみたいだし…」
春菜が否定するが。
「お前な、ここで籠城して確実に食われるか、それとも、少しでも望みがある方。どっちを取るんだよ!?」
叱り飛ばす弥彦。
「…分かったわよ。その代わり、ちゃんとエスコートしてよね…」
少しデレデレしながら呟く。
「よし!そうと決まれば決行だ!」
弥彦はカバンに積めた物資を持って、窓を開ける。
「ガシャン!!」
ドアをぶち破りゾンビが入ってくる。
「春菜!急げ!!」
春菜が地面に降りた。
「弥彦!はやく!!」
ゾンビは既に弥彦の3メートル手前まで来ていた。
「ぬおりゃ!」
飛び降り地面に着地する。
ゾンビが窓から手を出している。
「お前らはそこのベッドででも寝てろよ」
そう呟くと二人は道場側の方へ走り出した。
最初のコメントを投稿しよう!