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「グギョォォオ!!」
巨大ミミズは息が絶えつつも、足掻いていた。
「用はない。失せろ…」
光輝が散弾銃を右手で構えると口内へ突っ込み、引き金を引いた。
「ズドーン!」
銃声と共に巨大ミミズは頭に風穴を開き、絶命した。
「司馬…お前…」
秀悟は光輝に駆け寄る。
「悲鳴がしたから戻ってみたが…これが学校内をさ迷ってた化け物か」
巨大ミミズの死体を見ながら光輝は秀悟に尋ねる。
「あぁ、そうだ」
「…なるほど。しかし、一体この町は…ついに狂っちまったのか…」
皮肉そうに呟く。
「さぁな。俺が知りたいよ」
「そっか…俺は町へ戻る。お前らもそうするつりだろう?」
光輝は秀悟に尋ねる。
「あぁ…これから、どこかで夜を明かして生存者や親を探す」
秀悟が答える。
光輝はスッと後ろを振り向くと。
「なら、俺は町に戻るとしよう…」
そう言い残し立ち去ろうとする。
「なぁ、司馬。その銃は一体…」
黎子が尋ねるが。
「…生きてたらいずれ分かる」
そう言い残すと、グラウンドの裏門から闇の中へ消えていった。
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