107人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんだよ、あの態度は…てか何であいつが銃なんて持ってやがるんだよ」
弥彦がグラウンドに唾を吐く。
「さぁな…ま、今はそんなこと気にしても仕方ないよ」
黎子が呟く。
「そうだ。それに今日は遅い。近いとはいえゾンビが襲撃してくるかもしれない。どこかに立てこもるべきだ」
秀悟が提案する。
「け、けど、学校はまだ危険だし…どうしよう」
困った顔をする華江。
「私の家は遠いからなぁ…てか隣町だし」
春菜が呟く。
すると、黎子が一歩前へ出る。
「…よし、私の家に来い。立派とは言えないが安全ではあるだろう。父もいるしな…異論がある者は?」
誰も手を挙げなかった。
「じゃ…黎子よろしく頼む」
みんなが一礼する。
「そんなかしこまるな。友だろ?みんな」
黎子は微笑みながら呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!