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囮を使い、佐々木が釣れるまでは一体いつまで掛かるか検討がつかない。流石にこれだけ失踪者が出ているなら出歩く人間も少ないだろうし。
ただ犯行は数日程度の間隔しか空いていないのが少ない望みだ。
「じゃあ犯行時間が集中してる10時以降を狙って私達が分かれて街をうろつくって事でいいんだね?お兄ちゃん」
「しかしのぅ、シロが監視役など意味があるか?妾達で対応出来ない事態になった場合シロが対応出来るとは思えぬが」
人を役立たずみたいに。が、僕は何も言い返せない。
「そうでもないと思うけど。だってお兄ちゃんの起源は常時発動型の退魔、言い換えれば魔術師の天敵だよ?ほとんどの魔術が効かない上に半吸血鬼。かなりチートだと思うけどなー」
「そうか、忘れておった。悪かったのシロ」
妹よ。ナイスフォローだ。
ともあれ。とりあえず架には2人の制服の買い出しに行って貰うとして僕は佐々木が次に狙う場所の絞り込みに専念することに。
ちなみにスカーレットは眠気に耐えられず爆睡してしまった。
「ふぃー。コスプレ用の制服だけどまぁいいよね?はい、双眼鏡」
どこぞのアニメに出て来そうな派手な制服だがこの際仕方がない。スカーレット用のウィッグも準備良く買って来てくれた妹に感謝だ。
スカーレットはこのままだとどう見ても外国人だしウィッグは必要不可欠。
佐々木が次に標的にしそうな場所も大体の目星はついた所で暇になってしまったので持ち込んでいた携帯型のゲーム機で時間を潰す事にした。
「あーっ!ちゃんと尻尾斬ってよー!」
発売されたばかりのゲームソフトに妹とともに熱中していると思いの他早く時間が過ぎていった。
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