汚れ仕事

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結局犯人を早々に発見出来た為に魔術協会が僕とスカーレットに課した任務というか依頼が完了した。 結果的にたった三日で僕達の住む街に帰ってこれた訳だが。 「あ、兄ちゃん!それにみっちゃん!お帰りーっ!会いたかったぜー?」 杭を迎えに九条院家に着いたのは夕時。ちなみにスカーレットは先に帰りたいと言い張るので合鍵を渡して先に帰らせた。 「お帰りなさい、銀」 架に抱き着く杭を横目で見ながら杭の世話をしてくれた棺に感謝していると棺がポツリと呟いた。 「はぁ…もう帰っちゃうんですね杭ちゃん。寂しいです」 なんでも棺は以前から妹が欲しかったらしく、名残惜しそうに妹達を見ていた。 ーーーー何もそんなに悲しまなくても。言ってくれればいつでも貸してやるよ。 「本当ですか!?」 「悪いがそれはもう勘弁してくれないか棺。無事でなによりだ、銀君」 喜び勇む棺の肩を叩く朔弥さんの顔にはガーゼ、頭には包帯と痛々しい姿だった。僕にはその理由はなんとなく察する事が出来たが。 朔弥さんから話を聞くと毎朝のように手合わせを申し込まれ散々相手をさせられたらしい。 「それより君には辛い事をさせてしまったな。しばらくはゆっくりしてくれ。なるべくならもうこんな仕事を回さないよう私も上に掛け合ってみる」 どうやら僕は朔弥さんの厚意によりしばらくは普通の高校生活を送れるようだ。 最も普通とは言えないだろうが。
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