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遺言
神様のふりをしていた誰かが
舌を噛み切って居なくなったとき
確かに
確かにあの光は消えたんだ
どうせ信じやしないなら
この事実さえ僕が塗り替えてやろう
知らん顔して立ち去ったあいつは
いつか何処かで死ぬのだと
当たり前のことを
さも哀しそうに
誰にもわからないのなら
全くの事実だって絵空事
東京の何処かに打ち捨てられた
自分の死体でも探すかのように
遠い未来の虚構に
ただ身を委ねていたいのだ
いつか何処かで迎える
最期の瞬間を正当化する虚しさを
僕は違う
僕だけは正しいのだと
子どもみたいに喚き散らして
認めて欲しいだけだ
本当にただそれだけなんだ
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