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(もっと、仲良くなりたいからか?)
俺は喫茶店を出て、家に帰りながら、青江さんがなんで、帰り際にあんなことを言ったのか考えていた。深くは考えず、仲良くなりたいからだろうと軽く思っていた。
次の日の火曜日、俺はいつも通り、学校へ向かっていた。
「たかっち~おはよう!」
須賀屋が手を振りながら俺の方に走ってきた。
「須賀屋、おはよう!!」
俺は立ち止まり、須賀屋にあいさつをした。
「たかっち!我慢できてるぅ~?」
「なにを?」
「りさこのことだよ!!」
「大丈夫!!もう、りさこに会おうとしてないよ。今は待つ!!だろう?」
「そう。それならいいけどん!!」
「須賀屋、ありがとう。俺とりさこのこといつも心配してくれて!」
「あらためて言われると、照れるよん!」
須賀屋は満更でもない顔をしていた。
チリンチリン
俺と須賀屋が話していると、後ろから自転車のベルが聞こえた。俺と須賀屋は後ろを振り向いた。すると、とくちゃんが手を振りながら自転車に乗って俺と須賀屋がいる所まで来た。
「おはよう。たかっち!みやびちゃん!」
「とくちゃん、おはよん!」
「おはよう!」
とくちゃんは俺と須賀屋にあいさつをして、自転車から降りた。
「たかっち、2人でお話したいことがあるの?」
とくちゃんは俺に何か言いたそうな顔をしていた。
「……」
とくちゃんは何も言わず、須賀屋を見た。
「わかりましたよん。わたしは先に学校へ行くねん!!たかっち!とくちゃんに変な気を起こしたら、ダメだよ~ん!」
そう言うと、須賀屋は学校へ行った。
(たぶん、ゲーセンいきたいんだろうなー。)
俺は須賀屋の背中が見えなくなってから、とくちゃんに話しかけようと思った。
なんとなく、とくちゃんの話したい事はわかっていた。
「とくちゃん、話しってなに?」
「ま…まあとゲーセン行くの今日にしない?」
とくちゃんは俺とゲーセンに行きたそうだった。
(やっぱり……。)
「今日!?」
「うん!!」
「う~ん。昨日も言ったけど、今は辞めとこ。」
「……そう…か……。」
とくちゃんはとても落ち込んでいるように見えた。
(とくちゃん行きたそうだなー。どうしようか?……この前、号外出たばかりだから、大丈夫だろうなー。 )
「……明日行こうか?」
俺は落ち込んでいるとくちゃんを見て、ゲーセン行く約束をした。落ち込んでいるとくちゃんが可愛そうに思ったからだ。
「本当に!?」
「本当!!ただし、新聞部の奴らがこっちを向いていたら、中止だよ!」
「……こっちを向いていたら?」
「新聞部の2人が俺ととくちゃんの後を付けてきたらってこと!!明日の放課後、行くか行かないか決めるよ!!」
「わ…わかった。」
「じゃ~学校行こうか!」
俺ととくちゃんは学校へ行った。
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