愛の悪戯

8/14
前へ
/23ページ
次へ
(最悪だ……とくちゃんとゲーセンに行ったのを西村にみられていたとは……。) 俺はかなり落ち込んだ。 そして、新聞部は侮れないと思った。 「高岡、終わったなあ~。」 「徳永と浮気するから~。」 「高岡くんは徳永さんのどこに魅力を感じたのかな~?」 「りーちゃん、小林くんとなに話してたんだろう?」 みんな号外ニュースを見て、言いたい放題だった。 バンバン 須賀屋は掲示板を思いきり叩いた。 号外ニュースを読んでた同級生や下級生は須賀屋の方を見た。 「みんな~!!こんなの新聞部のデマだから、信用しないように!」 須賀屋は掲示板に集まっていた同級生と下級生に言った。 俺は須賀屋から先週みたいな迫力がないように感じた。 「はいはいー、わかってますよ!」 「教室に行こうと!」 須賀屋は掲示板から人がいなくなるまで、まるで番犬のような表情で同級生と下級生を威嚇していた。 みんなが教室に行った後、改めて俺は掲示板の号外ニュースを見た。 「あれっ!?」 俺は号外ニュースの載っていた小林とりさこの写真を見てあることが気になった。 「どうしたのん?」 「いや、この写真に写っているりさこの服装が気になって……。」 「服装?」 「どっかで見たことあるんだよ!」 「思い出せないのん?」 「う~ん。」 俺は思い出そうとしたけど、中々思い出せずにいた。 俺がりさこの服装について、思い出そうとしてる時、とくちゃんが後ろから 「あ…りさこちゃんの不倫現場写真だ!!」 っと掲示板の小林とりさこの写真を指差して言った。 「とくちゃん!!りさは不倫なんかしないよん!!」 須賀屋はとくちゃんが言った事に怒った様に見えた。 「え~!でもこの写真見るとりさこちゃん楽しそうだよ?」 「どれどれ……あ~!!たかっち、りさの手を見て!」 「えっ!手を?」 俺は写真に写るりさこの手を見た。右手には写真らしきものを持っていた。 「りさ、右手に写真持ってるん!!きっとこれは、あたしが前にりさが大事そうに持ってたって言った写真だよん!!」 「初デートの時の写真……。」 いまだに、俺はなんでりさこがこの写真を持っているか、わからなかった。 「たかっち!この写真とりさの服装でなにかわからないのん!りさがたかっちに伝えたい気持ちとか?」 「ごめん……わからない。」 俺は本当にわからなかった。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加