secondstory プロローグ

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[secondstory] vol.8 そのドラムの人とカフェで話していたら縮図にしてみたらわかりやすいよとペンと紙を出して細かく聞いてくれた 理解してくれて共感もしてくれてすごく安心できた 背負ってる荷物を分けられる、キャッチャーになってくれる人がメンバーにいなきゃバンドはすぐ壊れてしまうと思った 「こんな人がメンバーにいてくれたらいいのに」 そう思った その瞬間に口にも出していた おれには、このバンドにはきっとこの人が必要になってくる時がくる お互い尊敬しあえて同じ考え方を共有できる人とやるからこのバンドは意味がある その考えをもう一度確認させてくれた でも誘わなかった ハーフのドラムの子とは最終的な話をしてなかったから いくらやりたい人が他にできたとしても筋は通したかった そのハーフの彼に最もおれが尊敬する仲間のバンドのLIVEに連れて行った おれが何年かかるか分からないけどこんなLIVEがしたいんだ それを見せたかった LIVE終了後彼と話した 彼は僕は今の生活が捨てられないしここまでのモチベーションがない、練習参加出来る時はしてサポートとしてならやりたいと その時おれの中ではもう彼とは出来ないなと思った やはりベクトルが違いすぎた サポートだとしてもその気持ちをお客さんに見せるわけにはいかないんだよね そう伝え、握手して 「お互い頑張ろう」 そう言って別れた そしてもう一度あのドラマーの人と会った 正式にオファーするために 「おれと一緒にバンドやりませんか?」 「いいよ、おれよりくんの人間性好きだから」 なんともあっさり この後に付け加えた おれはやるなら一生やるからと おれは彼をリーダーとして迎え入れたいとも話した おれはこのバンドを引っ張っていきプロデュースしていく だからフォローしてくれる人が必要だと きっとこれから入ってくるメンバーも好きになってくれると分かっていたから彼に頼んだ まさか5年前に会った人物とバンドを組むなんてその時には全く思ってなかった 今まで出会った人、これから出会う人 全ては人で繋がっていて人で出来て行く 決して一人では生きていけない 改めて人の大事さを知った たとえそれが自分が知らない「他人」だとしても 運命とは不思議なものでこのドラムの人と出会って、この人をメンバーにしてからトントン拍子に決まっていくのであった
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