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いや、待て、趣味の話はダメだ。
俺は女っ気が無い学生にありがちなアキバ系な面もあるから、そんな面を見せたら一瞬でキモヲタの称号を与えられてしまいそうだ。
ここで勇み足して墓穴を掘ったら…
すぐに同期の連中はもちろん、会社中にバレて
お兄ちゃんからヲタ兄ちゃんと呼ばれるかもしれない。
挙げ句、花見のシーズンになると俺のことが花見酒の肴になって毎年語り継げられるかもしれない。
ヤバい！
オレだってこの就職難の中やっと入った会社だ。
数年で辞めるつもりはないし、長く勤めるなら変な汚点はつけたくはない。
とにかく趣味の話は避けよう。
うーん、どうしたもんか…
そうだ、仕事の話だ
配属されたところの話がいい。
いや、いや、ヘタに話が盛り上がったり、盛り上げようと周りの先輩や上司の悪口とか言ってしまいそうだ。
これは洒落にならん。
酒が入って酔ってるとき、本人を前にして言うならまだいいけど、このシラフのときにそんな話をしたら
この人は、『陰で悪口言う人なんだ』なんて思われそうだ。
困った。
そうか、普通に今やってる仕事の…
いや、これも、外で仕事の情報を話すというのはヤッパマズイ。
どうしよう。
おい、落ち着け、オレ。
ただの花見の場所とりじゃないか。
大体が昨日この役目を言われたのも、名前が花田で花繋がりで花見の場所とりを任せられただけだし。
彼女は…
あ、彼女はなんで指名されたのだろう。
まあ、似たようなものだろうが一番無難なところだろう
よし、この切り口でいこうか。
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