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「見るくらいいいじゃない。
確かに今日は、お金を持ち合わせてはいないけど・・・。
もしかしたら今日の合コンで彼氏ができて、いつか買ってもらえるかもしれないじゃない?」
「は・・・?
それ、本気で言ってんの・・・!?」
呆れた。
まさか、まだ出来もしない彼氏に買ってもらうプレゼントの下見をしていたなんて・・・。
驚きの余り、溜め息しか出なかった。
この数十分で回ったブディックの店員に申し訳ないと思う気持ちを覚える程、私は彼女の発想に呆れてしまっていたのかもしれない。
思わず、口調がキツくなってしまう。
「ま・・・、見る分にはタダだからいいけど。
だけど、まずは今日の合コンで彼氏を作らなきゃ意味ないよね?」
嫌味とも取れるその言葉に、サチはムッとした表情を浮かべる。
だけど、どうしてそんな言葉を吐かれるのか・・・という疑問は、きっと彼女にはない。
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