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その文章を見た楽詩のイライラは、遂に限界を迎えた
楽詩「はぁ?
俺の『痛み』と『闇』だぁ…?
フザケやがって…!」
楽詩は本を睨み付けると浴室に早歩きで向かい、そこからカミソリを持ち出すと居間へと戻ってきた
そのページを開いたまま、本を四角い机の上に乱雑に置いて怒鳴り付ける
楽詩「ナメんな!ナメんな!ナメんな!ナメんな、クソッタレがぁッ!!」
左手首にカミソリの刃を宛がい、荒々しく肩で息を吐きながら楽詩は叫ぶ
楽詩「俺の『痛み』も!
俺の『闇』も!
誰にも解りゃしないんだ…、っよおおぉぉっ!!!」
その勢いのまま、右手に掴んだカミソリで左手首を深く切り付ける
一ヵ所
二ヵ所
三ヵ所
すぐにその傷口からおびただしい量の血が溢れ出して、本のページを紅く染め上げていく…
楽詩「はぁ…!はぁ…!はぁ…!はぁ…!はぁ…!
ハッ!
ほら、やっぱ何にも起きないじゃねぇか…?
クダラナイんだよ、ボケがっ!」
四角い机の上にカチャ…とカミソリが落下して乾いた音を立てるが、血に濡れた本からは何の変化も見受けられないままだった
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