始まりの召喚

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楽詩が本に現れた文章を読み終わると、赤い魔方陣から眩しい光が迸り、その中央に白い球体が出現した 楽詩「何だ…アレ…? 生きてる…のか?」 白い球体は鼓動を刻むように、様々な形に変化しながら段々と人の形へとその姿を近付けていく… スラリと伸びた細い手足、クビレがシッカリと浮き上がった細いウエスト… 胸にはやや控え目な2つの膨らみが現れ、お尻にも徐々に柔らかな丸みを帯びていく 頭に該当する部分からは髪の毛が肩の辺りまで伸びて、その白い色が光に反射すると銀色に見える髪質だった 最後に顔のパーツが形成されていく 眉毛が生え、目蓋に切れ目が入り、口や頬の辺りには、なだらかな起伏が生まれていく 楽詩「女…の子…なのか、コイツは…?」 魔方陣がユックリと光を消失させると、そこから現れた全裸の少女は、床の上にドサリと落ちてきた 床に両手を付いてソロソロと顔を上げると、閉じていた両目をスッと開き、楽詩の姿をその赤い瞳に捉えた
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