始まりの召喚

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ゲーセンの入り口付近にあるクレーンゲームコーナーに差し掛かると、そこではカップル達がきゃっきゃっと騒ぎながら楽しそうに景品を取ろうと騒いでいた 楽詩「ハッ…! バカップルが…! 爆ぜろや…!」 眉間にシワを寄せた楽詩は、忌々しげにそう吐き捨てるが、ゲーセンの騒音にその声は掻き消されて、彼らに聞こえる事など無かった それから足早にゲーセンを後にした楽詩は、次は静かな場所でのんびりしようと、ある場所を目指して歩いていった ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 県立図書館 ここならば、静かに好きなだけ漫画を読んでいられる 閉館は夕方の5時半と早めではあるが、まだ昼前の時間帯なのでソレは大した問題では無い 一階で適当に何冊か漫画本を選んでから二階のテラス側の机に向かう この場所は図書館の奥にある為、あまり人目に付かない隠れ家のような場所だ もちろん、楽詩のお気に入りの場所でもある 楽詩は嫌な事を全て忘れて、読書に没頭する時間が好きだった
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