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楽詩「う…ん…?
イカン、寝てたか…?」
気が付くと辺りは夕方の雰囲気となっていた
窓の外には夕陽が大地に落ちていく様子が見てとれた
楽詩「ふぁ~…!
そろそろ…帰るとするか?
はぁ…。」
溜め息を吐きながら楽詩は席を立つ
すると二階の奥の本棚に人のいる気配を感じ取り、ソチラへと目線を向けた
楽詩「こんなカビ臭い場所に面白い本なんてあるのか…?」
元々暇だった楽詩は、興味本意で人の気配がした辺りの本棚に近付いてみた
すると、その本棚の最上段に収納されていた一冊の本に目が釘付けとなった
楽詩「なんだ…アレ?
なんか、光ってるぞ…?」
背表紙が淡く紫の光を放っている怪しげな本を棚から引き抜いて表紙を見てみると、そこには『魔導契約書』と掠れた文字で印刷されている古臭い本だった
楽詩は再び背表紙を見てみるが、淡く輝いていた光は消え失せていて、本から漂う埃っぽい匂いに顔をしかめた
楽詩「何やってンだか…?
さっさと帰ろ…っと。」
楽詩は古臭い本を元の場所へ収めると、背を向けて一階への階段へと向かおうと歩き始める…
だが、何を思ったのか再び先程の本を本棚から引っ張り出して小脇に抱えると貸し出しカードを財布から出すと、図書館の入り口横のカウンターへと向かうのだった
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