光らないビー玉

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「演劇部はいつもどおり視聴覚室だろう。行ってみなよ、夏原さん」 「行かないよ」 「はぁ?」 あたしは呆れ顔のまま、にらめつけてくる香川恭平に手を伸ばした。 「文芸部に入るからね」 きゅっと苦しくなる胸の奥から自然と出たあたしの声は騒々しい蝉の喚き声でかき消された。
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