壊れた時間

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屈折された指先が 触れるごとに 私の視界から秋人が 薄れて行く気がした。 足に絡みつく雫が シャワーから落ちたものなのか それとも自分から零れ落ちた ものなのかすら分からなくなる。 けれど全てを分かっている 琉惺はその指を止めはしない。 どれほど彼の頭を押さえても どれほど泣き叫んでも。 私の中から… 秋人が消えるまで。 繰り返される快楽の渦。
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