壊れた時間

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「あの壁の前で… 琉惺に溺れる私を 見せてやって」 なんて残酷な事を 私は言うのだろう。 心でそう思っていても 秋人の罪の意識が そこから消せるなら。 「…分かった…」 ポツリと呟いた琉惺が 私の手を引き、 バスルームへと足を進めた。 秋人の懺悔が記された 壁の前、ひとつひとつ 身に着けたものを はぎ取って行く琉惺の手。
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