第8話

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** 「すみません… 子供連れで…」 宋さんは希も連れて来いと言った。 休みの日に誰かに預けてなんて、可哀想だからと。 「店の子に借りてきました。」 と、 後部座席にチャイルドシートが取り付けてある。 「ここまでしていただいては…」 申し訳ない。 「一応、道交法ですからね。 それに、 お子さんに何かあったらもう、澪さんに会えなくなる。」 そう言って笑う。 屈託のない笑顔。 40歳とは思えない肌の艶。 やっぱり高級中華食べてるからかしら。 フカヒレとかツバメの巣とか。 私はほとんど食べたことないけど。 「こんにちは」 公園の前で待ち合わせた。 宋さんは希にそう声をかけてくれた。 「おいたん、だあれ?」 全く、口の効き方も教えてないのがバレバレ。 「こんにちはでしょ?」 「いいんですよ。 ヘンにちゃんとしてる方がおかしいでしょ。 この年頃のお子さんが。 おじちゃんはお母さんのお友達。 今日は一緒に美味しいものを食べにいこうね?」 優しく話しかける宋さん。 「おちょもらち? りゅーくんといっちょ。」 ? 「りゅーくんって誰のことかな?」 宋さんが優しく聞く。 「のんたんのおちょもらち!」 もしかして…
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