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(ちょっと待て。誰が……って、もう一人しかいねーじゃねぇか!)
しかし、腑に落ちない。
消去法で導き出された人物こそ、一番あり得ないと思っていたからだ。
(ああいう趣味だったのか? そいやぁ俺、あの人のことあんま知らないな……)
プライベートのことを話したのは数える程度な気がする。
「てんちょー? どうしたんスか? 急に黙っちゃって」
「……ああ、悪い。大したことじゃねえから。――俺今日通しでいるから、四時までに休憩もらうな」
「りょーかいです」
夕方からのカフェ開放時間に合わせて、少し遅めの昼休みを――事務処理が終わったら取ることにした。
A帯P帯の通しはキツイが、人員不足を補うためには仕方ない。
プチタルトを頬張っている小笠原を残して、俺は再び事務業に勤しむために隣の部屋へと向かった。
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