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そこへすかさず小笠原が口を挟んだ。
「冗談なんかじゃないっスよ。どうなんですか? 片山さん」
詰め寄る小笠原はマジモードだ。
(そんなこと訊いたって困らせるだけだろうが!)
俺は小笠原を睨んでから、恐る恐る片山さんの顔色を窺った。
やっぱりあまり表情は変わらないが、あきらかにいつもの彼ではない。
彼ではないけど……。
(なんか、深刻そうな顔だな……)
俺が思っていたのとは違う表情を、片山さんは浮かべていた。
どこか真剣味を帯びているような……。
小笠原の勘が外れているのなら、そんなわけないだろって笑いながら答えてくれるはず。
俺はそう思っていた。
「……片山さん?」
彼の反応が気になって、つい伺うように声を掛けてしまう。
そして片山さんのキリッとした眉が中央に寄せられ、困っているような表情の中に、僅かにだが照れているような雰囲気もあって……。
(いや……気のせい気のせい)
自問自答に苦しむ中、片山さんが口を開いた。
その時――、
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