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からかい口調に加え、どこか含み笑いを浮かべている木村さんに肩を竦めながらもあっさりとした口調で返す。
「それ、本当に俺目当てですか? うちは指名制じゃないはずなんですけどねぇ」
ハンドタオルをポケットに押し戻し、アハハと笑う木村さんの声を背中で聞きながら、顔を引き締め、客を出迎えるために一階へと向かった。
ここは売れに売れているホストクラブ――ではなく。
おしゃれと優雅な時間をお届けする、カフェ付きアンティークショップ――Avec-toi(君とともに)――。
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