第2章

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どのくらい縁側に座っていただろう。 横目に私の事は入っているはずなのにひたすら稽古に励む岡田になぜか和まされて私はただひたすら考えを巡らせていた。 『ふぅぅぅ。』 岡田は大きく息を吐いて庭の隅へと消えていった。 『はぁー。』 私は溜め息をついてそのまま寝転ぶ。 考えても考えても全然分からない。 この現状。 『姉貴?』 声がする方に顔を向けた。 『どうしたんスか?そんなところに寝転んで…』 縁側に腰かけ廊下に寝そべっている私を見て目を丸くする中岡。 『あ。なんでもない。』 私は起き上がった。 『いい天気っスね。』 中岡は空を見上げて呟いた。 つられて私も空を見上げる。 あぁ。いつぶりかな。 明るい空を見上げるのは。 .
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