第1章

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私は上半身を起こした。 『お、お、おぉおお!』 訛りの激しい男がいちいち過剰反応を示す。 『お体は大丈夫ですか?どこか痛むところはありませんか?』 女のように白い肌で、綺麗な長髪の男が私を気遣う。 『………。』 『あっはっはっは!おまん、嫌われちょるぜよ!』 『あら…。それは残念ですね。』 無言の私をよそに訛り男と長髪男は会話をしている。 『武市!夕餉(ゆうげ)の支度をさせろ!軍鶏じゃ!今日は軍鶏じゃ!』 訛り男は何やらご機嫌のようだ。 .
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