卒業

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「君の場合は強い感情によって超能力に目覚めた可能性が高い。あの時のことを思い出しながらやってみてくれ」 「わかりました」 ドクターの助言を受け少年は目を閉じて集中する。 (思い出せ。あの時の気持ちを) 少年の周りの雰囲気が変わる。 (だだ…。守りたいと思ったんだ!) その瞬間水晶が粉々に砕け散った。 「うわ!」 少年は突然のことに驚いた。 「おめでとう。君に超能力があることが証明された」 ドクターは優しい笑みを浮かべ、少女も拍手をしている。 「これで一緒の高校に行けるわね!」 「えっ?それってどういう…」 少女の突然の発言に少年が質問する。 「それについては私が説明しよう。君は…」 ドクターが話し始めようとすると携帯電話が鳴った。 「すまん。私だ」 ドクターが電話に出る。 「はい…。わかりました」 電話で少し話すとドクターは電話を切った。 「すまない。今から会議だから行かなくてはならなくなった。後の説明は倫から聞いてくれ」 そう言うとドクターは体育館を出て行った。 「とりあえず移動しましょうか。着いてきて」 「わかった」 少年と少女も体育館を後にした。
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