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「くっ!」
男は少年の蹴りによって飛ばされたが空中で体勢を立て直した。
(身体能力が上がってる…!?)
少年の蹴りの威力に男は驚いている。
「まさか、あなた…」
(何だ…?この力は…?俺、どうしちゃったんだ…?)
少年も自分の変化に驚いている。
「なるほど…。危機に陥ると目覚める人もいるらしいですからね…」
男は呟きながら少年に向かってゆっくり近づいてく。
「来るな!」
少年は少女を庇うように立った。
「一回ぐらい攻撃を防いだくらいで勝った気にならないで下さい」
男が少年の目を見つめながら少年に近づいていく。
次の瞬間男は少年のすぐ目の前まで現れた。
「なっ!?」
突然目の前に現れた男に驚きとっさに蹴りを放つが…。
「当たりませんよ」
男はその場から消え少年の背後に現れ、ナイフを突き出した。
「くそっ!」
少年は背後からの攻撃をとっさに前に転がり回避する。
「はぁはぁ…。どうしていきなり背後に…」
「それは教えられませんね」
少年の質問を男は軽く流した。
(くそ!また、背後を取られたら…。次はよけられないかも…。ぐっ!?)
少年が攻撃の避け方を考えていると突然激しい痛みが頭を襲った。
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