第3話

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「キャー、誰か助けてぇ!」 一人の女が悲鳴を上げたのを、マルゴットは山道で聞いた。早速行ってみると、男が三人がかりで若い娘を拐おうとしていた。どう考えても山賊の様な大男達である。 「オラァ、何やってんだぁ?」 間抜けした声をあげ、早速に山賊どもの視線はマルゴットに向けられた。 「オイ、坊っちゃん。痛い目に遇いたくなかったら失せな。着ぐるみ全部置いてあっち行け!」 厳つい顔で、野太い怒りの声をあげるのは、賊の長だろうか。 「オラ別に何やってんのか聞いてるだけだ、着ぐるみって何のことだ?」 アホらしい言葉に、二人の部下、が怒って飛び掛かってきた。しかしマルゴットはひらりと飛んでかわし、蹴りを一つづつ背中目掛けて力強くソイツを放った。 さすが崖登りで鍛えられた身体。堅い足からの蹴りで、あっという間に二人共そこに倒れた。 「ほぅ、お前、飛び技に長けてるのか?なら、これはどうだ!」 賊長はいきなり拳を飛ばしてきた!太い腕から繰り出される腕は、マルゴット目掛けて飛んできた。
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