第26話

2/33

1988人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
なんとか透さんの手を振りほどいて辿り着いたのは、吉岡さんのマンションの前。 一緒に住んでいるからここしかなくて。 だけどさっきの吉岡さんを思い出すと、エントランスに入るのを躊躇う。 私の手を解いて呆然としていた姿が頭から離れない。 「やっぱり無理だよ」 部屋に帰ることを諦めて、鞄から携帯を取り出した。 『もしもし』 「もしもし、千夏?」 『うん、久しぶり』 .
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1988人が本棚に入れています
本棚に追加